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ねぎ類(Onion and Welsh onion)

【病害】ねぎ、たまねぎの病害で、一般にみられるのはべと病、黒斑病、さび病、萎縮病など10種程度である。ねぎ、たまねぎは薬剤がつきにくいから、薬剤を散布するときは必ず展着剤を加えるようにする。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
ねぎ類 病害 灰色かび病(ボトリチス病) Botrytis spp. Gray mold
 温暖多湿の時多発する。鱗頸では初めその一部が軟化し、水浸状のくぼみができる。葉では葉端から褐色に軟化して腐り、いずれも灰色のかびを発生して菌核を生ずる。
ねぎ類 病害 黒斑病 Alternaria porri Alternaria leaf spot, Purple bloth
 発病適温24〜27℃ぐらい。5月から11月ごろまで発生し、梅雨時に多い。葉と花梗が侵され、はじめ紫色の小斑点だがしだいに拡大して淡褐色〜暗紫色の楕円形〜紡錘形のへこんだ病斑となり、病勢が進むと暗褐色の同心輪紋ができる。収穫時に激発すると球の首の部分から水浸状に腐ることがある。
ねぎ類 病害 さび病 Puccinia allii Rust
 春(5〜6月)と秋(10〜12月)に発生する。おもに葉や花梗、まれに花びらの表面に楕円形〜紡錘形で、中央部オレンジ色、周縁黄白色の少し盛り上がったふくれた斑点ができる。のちに斑点は破れサビ色の粉が飛散する。病状が進むとこれに接して褐色の同様な病斑をつくり、ワラ色に枯れ込んでくる。
ねぎ類 病害 べと病 Peronospora destructor Downy mildew
 春と秋に発生し、葉身、花茎を侵す。いくつもの異なった病徴がみられ、葉色など変らず葉の表面に白色の分生胞子が形成されたり長円形〜紡錘形淡緑色病斑ができ、のちに長楕円形黄白色病斑ができる場合、灰白色小斑点状病斑ができる場合などがある。病斑のできた葉は、その部分から折れやすく、枯死する。
ねぎ類 病害 乾腐病(たまねぎ) Fusarium oxyporum f.sp.cepae Fusarium basal rot
 本病は収穫時に地際部の腐敗により問題となるが、感染は生育初期からおこり、定植後1ヵ月には葉の一部が萎凋し、その株を抜き取ると根および茎盤部の一部が褐変、腐敗する。生育が進むと茎盤部の腐敗が進行し、抜けやすくなる。このころの発病株の株際にはタネバエおよびネダニなどの寄生がみられる。早期に感染したものは枯死する場合も多い。
ねぎ類 病害 白色疫病 Phytophthora porri  
 葉身、葉梢、鱗茎根盤部、根などを侵すが、生育中は葉身の被害が顕著である。葉身に青白色病斑を生じ疫病と病徴が酷似するが、発生時期が晩秋から早春の低温期に当り、疫病の高温期発生と異なる。半旬平均気温が12〜13℃位で降雨の多い場合多発する。

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