▲ 農業図鑑目次
いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他

なす(Eggplant)

【病害】被害が大きくもっとも恐ろしいのは青枯病である。このほか苗立枯病、半身萎ちょう病などの土壌被害や褐紋病、褐色腐敗病、灰色かび病などが目立つ。褐紋病など種子伝染性の病害は種子消毒が必要である。また苗立枯病など土壌感染性病害に対しては植付前に土壌消毒を行わなければならない。茎葉や果実に発生するほとんどの病害は薬剤散布で防げる。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
なす 病害 褐紋病 Phomopsis vexans Brown spot
photo 苗床から圃場まで引続き発生する。苗床では立枯れ状となる。本圃では葉、茎、果実を侵し、葉でははじめ青白い病斑を作るが、のちに円形で褐色になり、中央が灰色ではっきりした同心輪紋を作る。茎では地際部が暗褐色になり、病斑部がへこんで折れやすくなる。果実では火に焼けたような大きな病斑になり、のちにへこんで葉と同じような輪紋を作る。
なす 病害 すすかび病 Mycovellosiella nattrassii Leaf mold
photo 施設栽培特有の病害である。多湿環境で10〜12月、4〜6月頃のビニルハウス裁培に多い。葉の裏面に霜のような白色の緻密なビロード状菌糸が密生する。やがてこの菌糸は淡いすす色から茶褐色となり、葉の表は淡黄色に変色し、病斑面が褐色に変わる。被害組織で越年し、空気伝染で広がる。
なす 病害 褐色腐敗病 Phytophthora capsici Brown rot
photo 温床のほか、梅雨末期および9〜10月にかけて多雨の際の秋なすに主として果実に発生する。初期1cmぐらいの陥没した円形の淡褐色水浸状の病斑を生じすみやかに拡大したのちに緊密な汚灰色のビロード状菌叢になり果実内部は褐変腐敗する。
なす 病害 苗立枯病 Rhizotonia solani Damping-off
 トマトの病害」の項参照。
なす 病害 半身萎ちょう病 Verticillium dahliae Verticillium wilt
photo 苗床から定植後にかけて発生する。はじめ1〜2枚の下葉の葉脈の間が黄化してしおれ、しだいに上葉におよぶ。初期の症状は枝の片側だけにかぎられ、1枚の葉では主脈を中心にして片側だけがしおれることが多い。病勢が進むと反対側の葉も発病し、さらに健全部にもおよんで株全体が枯死する。茎を切断すると導管は褐変している。
なす 病害 青枯病 Pseudomonas solanancearum Bacterial wilt
photo 発病適温20℃以上。「トマトの病害」の項参照。

いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他
▲ 農業図鑑目次