▲ 農業図鑑目次
いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他

かき(Japanese persimmon)

【病害】かきの病害は30種ほど確認されているが、普通に圃場でみられるのは数種で、とくに被害の大きいのは炭そ病、うどんこ病、落葉病である。黒星病も多くの県で発生しており、地域的に灰色かび病やすす点病も防除の対象となっている。炭そ病、黒星病は苗木でも伝染し、苗木育成上の障害ともなるので、注意しなければならない。また、落葉病は防除適期を失しないようにしなければならない。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
かき 病害 落葉病    
 葉のみに発生し、病原菌は落葉中で越冬する。
   ○角斑落葉病 Cercospon kaki Anguler leaf spot
 7月頃より葉に葉脈に囲まれた多角形の淡褐色の病斑を生じ、周辺は黒色になる。発病は秋の終わり頃まで続く。
   ○円星落葉病 Mycospharella nawae Cirucular leaf spot
photo 9〜10月頃より発病する。初め黒褐色の小斑点で、後に拡大して円形病斑となり、中央は黒色、周辺は褐色となって、つぎつぎと落葉する。
かき 病害 炭そ病 Gloeosporium kaki Anthracnose
photo 枝や果実に発生するが、時に若葉もおかす。病原菌は前年枝の病斑で菌糸で越冬する。普通5月頃より発生し、緑枝に暗褐色楕円形の班点ができ、これが枝の周囲をとりまくと病斑より先は枯れる。果実は初め表面に黒色小斑点ができ、しだいに拡大して少しくぼみ、黒色で径1cm程度になる。病果は落ちやすく、成熟間際の果実は早く着色する。
かき 病害 黒星病 Fusicladium levieri Black spot
 葉、枝、果実などの緑色部にはすべて発生する。病原菌は枝の病斑中で越冬する。葉の展開直後から6月中と9月〜10月の秋芽のでる頃に発病する。葉は5月上旬頃から黒い班点が現われ、しだいに広がって円形黒色の病斑をつくる。新梢は小黒点ができ、広がって楕円形黒色病斑となり、中央部は多少くぼむ。
かき 病害 うどんこ病 Phyllactinia kakicola Powdery mildew
photo 葉のみを侵す。子のう殻が枝に付着して越冬する。若葉では表面に1mm前後の小円形病斑を散生または集合して生じ、裏面の葉脈が黄色〜黒色になる。成葉では9月頃から通常のうどんこ病の病徴を発現し、裏面に厚くて明瞭な白色の菌そうを生ずる。これははじめ1〜2cm、やがて全体に広がる。10月に入ると橙黄色〜黒色の小粒点を散生する。

いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他
▲ 農業図鑑目次