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ちゃ(Tea)

【病害】茶の被害は40種程度あるが、広く発生のみられるのは10種類程度である。葉に発生する病害では、炭そ病、もち病、網もち病、白星病、輪紋病、赤葉枯病などが、根の病害では白紋羽病が、また苗圃では苗根腐病の発生がある。葉の病害のほとんどが銅剤で防げるが、そのほかの有機合成殺菌剤にも有効なものがある。茶の場合、農薬の残臭が問題となるので、各薬剤の濃度、使用時期、回数を導守する。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
ちゃ 病害 網もち病 Exobasidium reticulatum Net blister blight
photo 潜伏期間(白色網目状病斑が現れるまで)が60〜70日ときわめて長いのが特徴。発生は6月〜7月上旬と8月下旬〜9月の2回あるが、特に問題となるのは秋期である。葉の裏面に発生する。はじめ黄緑色の不明瞭な円形病斑ができ、しだいに葉脈に沿って網目状に拡がり、やがて白色の網目状に移ってゆく。
ちゃ 病害 もち病 Exobasidium vexans Blister blight
photo 発病適温15〜22℃ぐらい。常発地は山間地帯に限られ、また多雨、多湿の年に発生が多い。6〜7月上旬、8月下旬〜9月の2回若い葉や新梢に発生する。病斑の葉の表面はくぼみ淡黄色である。裏面は肥厚して白色〜灰色となり、あたかももちをつけたようになる。
ちゃ 病害 白星病 Elsinoe leucospila Sphaceloma theae, White scab
photo 発病適温15〜20℃ぐらい。おもに4〜5月に発生するが、低温多湿の年には6月にも多い。新芽に発生し、初期の病斑は径1〜2mmの褐色でのちに白色になるものと黒褐色に隆起するものとがある。一葉に多数の病斑を生じたり葉柄附近に発病すると葉は小型のまま落葉しやすくなる。潜伏期間はきわめて短い。
ちゃ 病害 炭そ病 Colletorichum theae-sinensis Anthracnose
photo 6〜7月と9月の2回、温暖で多雨時に発生する。葉にはじめ暗褐色、不整形で、湿ったような病斑ができるが、しだいに拡大しながら褐色になり、のちに灰褐色になる。
ちゃ 病害 輪斑病 Pestalotia theae, Pestalotia sp. Gray blight
photo 主に2〜3番茶期(7〜9月)に発生し、摘採、剪定の傷口や剪定後伸長した新梢から発病する。葉は茶褐色小斑ができ、拡大して円形〜不整形となり、同心円状の輪紋模様ができる。枝条は暗褐色油浸状病斑ができ、のち拡大して茶褐色となる。古くなると中央部は灰褐色でやや陥没する。病斑が茎全体を包囲すると上部の茎葉は萎凋・枯死する。
ちゃ 病害 白紋羽病 Rosellinia necatrix White root rot
 その他」の項参照。

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