▲ 農業図鑑目次
いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他

なし(Pear)

【病害】国内には50種あまりの病害が確認されているが、全国的に発生して被害の大きいのは黒斑病、黒星病、赤星病などである。最近、品種「幸水」の高接ぎ更新などによって輪紋病が、また、「三水(品種幸水、菊水、新水)」とくに「幸水」の増加に伴って胴枯病や枝枯病などの枝幹病害の多発が目立つ。また、疫病の被害も各地でみられる。胴枯病にはベフラン剤が有効である。地下部の病害として白紋羽病、ならたけ病、根頭かんしゅ病などが知られている。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
なし 病害 うどんこ病 Phyllactinia pyri Powdery mildew
photo 葉のみを侵す。落葉上の子のう殻で越冬する。秋(通常果実収穫後)になって激しくなり、葉裏に白い粉をまぶしたような円形で、大きな病斑を生じ、しだいに拡大し、黒色の子のう殻をつくる。激しく発病すると早期落葉し、樹勢を弱める。晩生種では果実の肥大をも妨げる。
なし 病害 赤星病 Gymnosporangium asiaticum Rust
photo 病原菌はビャクシン類で越冬し、4〜5月にしに伝染する。おもに葉に侵す。展葉食後の葉に輝黄色の小斑点を生じ、しだいに拡大し、径数mmに達し、色が濃くなり、黒褐色斑点を生ずる。5〜6月頃病斑の裏に毛状体を形成する。病斑が多くなると早く落葉する。新梢や果実にも時に同様な病斑をつくる。病原菌は6月頃再びビャクシンにとんでいく。
なし 病害 黒星病 Venturia nashicola Scab
photo 葉、果実、枝を侵す。病原菌は芽の鱗片や落葉中で越冬する。葉には春〜夏に葉脈上に黒色すす病、晩夏〜秋にも裏面に不整形の病斑をつくる。幼果には黒色円形すす状の病斑をつくり、果実が肥大すると拡大してかさぶた状になる。枝の病斑は黒褐色でややくぼみ、健全部との境にき裂を生ずる。春から秋まで発生するが、5〜6月が発病の最盛期で、その後は果実には感染しない。
なし 病害 黒斑病 Alternaria kikuchiana Black spot
photo 葉、果実、枝を侵す。病原菌は罹病枝や芽の鱗片で越冬する。葉の病斑は黒色円形、後拡大して黒褐色で円心輪紋を生じ、そこを中心に葉がゆがむ。幼果の病斑はややくぼんだ黒色斑点、後、そこを中心に割れ、黒いビロード状のかびを生じて落果する。枝の病斑は黒褐色楕円形で健全部との境にき裂を生ずる。葉は新葉のみ、果実は全期間発病する。
なし 病害 輪紋病 Physalospora piricola Physalospora canker
photo 果実、枝、幹、葉に生ずる。病原菌は枝幹のイボで越冬する。実害としては果実の被害が大で、6〜7月に感染が多く、熟期の1ヵ月ぐらい前から発病する。収穫期には黒褐色の病斑となり、明瞭な同心輪紋が2,3本みられる。急速にひろがると油浸状や、褐色の病斑となる。

いねむぎ類いちごうめうり類かきかんきつ類トマトなすピーマンなしぶどうりんごももあぶらな科野菜ねぎ類レタスまめ類ばれいしょかんしょちゃたばここんにゃくてんさい(ビート)くわその他
▲ 農業図鑑目次