作物 |
病害虫 |
病害虫名 |
学名 |
英名 |
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発生と生態 |
むぎ類 |
病害 |
赤かび病 |
Gibberella zeae |
Scab, Fusarium blight |
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主に出穂後、穂に発生する。乳熟期後曇雨天がつづくと発生が多い。穂では初め一部又は全体が褐色となり、頴の合わせ目より紅色のかびを生じ、被害子実は稔実することがない。 |
むぎ類 |
病害 |
うどんこ病 |
Erysiphe graminis, f.sp.hordi(大麦)、f.sp.tritici(小麦) |
Powdery mildew |
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葉、葉鞘、稈などに発生する。はじめ白色粉状でうどん粉をするかけたような状態で、後に小黒粒が形成される。降雨の多い年、晩播麦、連作地、多肥栽培の麦及び日蔭の麦に発病大である。 |
むぎ類 |
病害 |
さび病 |
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○黄さび病 |
Puccinia striiformis |
Stripe rust |
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発生はさび病中一番早いが、普通5月中旬に蔓延する。冬期温暖で5月に低温の時、大発生しやすい。病斑は葉脈に平行に鮮黄色粉状の斑点を生じ、後に黒色の斑点を形成する。 |
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○黒さび病 |
Puccinia gramnis |
Stem rust |
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主に6〜7月ごろに発生し、葉でははじめさび色の斑点(他のさび病に比べ大きい)を生じ、のちに黒色の条斑を作る。成熟すればいずれも胞子を飛散する。 |
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○小麦赤さび病 |
Puccinia recondita |
Brown rust |
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初めは橙〜赤褐色の病斑を形成する。のちの暗黒色の病斑を生ずるが、これは決して破れることはない。主に出穂後大発生するが、積雪早播地帯では幼苗に発生することがある。 |
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○大麦小さび病 |
Puccinia hordei |
Leaf rust |
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大麦の最も普通にでるさび病で、出穂前後から収穫期にかけて発生する。積雪早播地帯等で秋の幼苗にも発生する。病斑は赤かび病に似ているが極めて小さい。 |
むぎ類 |
病害 |
雪腐病 |
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○雪腐小粒菌核病 |
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Typhula snow blight |
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(褐色小粒菌核病) |
Typhula incarnata |
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北海道、東北、北陸の各地に多発し、雪解け頃葉がゆでたように腐り、乾くと灰白色の紙のようになって地面に密着し、畑全体に発生することが多い。 |
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(黒色小粒菌核病) |
T.ishikariensis |
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北海道に多く病状は褐色小粒菌核病に準ずるが、小型で黒い。株は完全枯死することが多い。 |
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○雪腐大粒菌核病 |
Sclerotinia borealis |
Sclerotinia snow blight |
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寒冷小雪凍結地に多く、雪解け時に病株は茶褐色に濁り、黒色の菌核を生ずる。 |
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○紅色雪腐病 |
Fusarium nivale |
Snow-mold |
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北海道、東北、北陸及び長野に発生し、雪解け後病株が灰色に腐り、乾くと桃色のカビが生える。立直った葉にも褐色の病斑を生じ、5〜6月ごろ、枯葉に黒い子のう殻をつくる。圃場中に点々とかたまって発病する。菌核はつくらない。 |
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○褐色雪腐病 |
Pythium iwayamai, Pythium spp. |
Browning root rot |
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北陸地方に多発する。雪解け時に灰褐色に腐った茎葉には白い線状のカビが発生し、乾くと褐〜灰褐色の紙のようになり、地面に密着する。菌核はつくらない。 |
むぎ類 |
病害 |
裸黒穂病 |
小麦Ustilago triticti, 大麦U.nuda |
Loose smut |
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罹病種子中で越年し、生長点に沿って伸び、出穂と同時に発病し花器伝染により拡がる。穂が黒粒化し風により飛散し、穂軸のみが残る。開花中の空気湿度が高いと感染率が高くなる。 |