作物 |
病害虫 |
病害虫名 |
学名 |
英名 |
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発生と生態 |
だいず
(Soybean) |
病害 |
紫斑病 |
Cercospora kikuchii |
Purple speck of seeb |
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各部位に発生する。発芽直後の子葉に褐色の雲紋状の斑点を作り病葉は落下する。遂次上部に伝染して茎、葉、莢、子実を侵す。葉では不整形または多形の淡褐色の病斑を、茎では初め赤褐色で、後に黒褐色ほぼ円形の病斑を作る。子実は紫色の病斑ができ、のちに濃紫色に変る。莢の発病が早いとシイナになる。 |
だいず
(Soybean) |
病害 |
黒とう病 |
Elsinoe glycines |
Sphaceloma scad |
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初め若葉に発生し黒枯状態になる。葉のほか茎、莢を侵すが、葉では葉脈に沿って灰白色のかさぶた状になり、葉柄は紫黒色に変る。茎、莢では特異な黒色のかさぶた状の斑点を散生する。風通しの悪いところに発生が多くまた降雨の多い年に発病が多い。 |
だいず
(Soybean) |
病害 |
黒点病 |
Diaporthe phaseolorum var.sojae |
Pod and stem blight |
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結莢期から収穫期にかけて、莢、種実、葉、茎などに発生する。莢でははじめ暗褐色の小斑点ができ、周囲は急に灰白色に変って全面にひろがって乾燥枯死する。茎や葉柄では黒点を縦に散生する。雨が多く、湿度の高い時に発生しやすい。 |
あずき
(Adzuki bean) |
病害 |
すすかび病 |
Mycospaerella cruenta |
Leaf spot |
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葉に発生し、初め小さい紫褐色の斑点ができのちに拡大して葉脈に境された多角形の1?ぐらいの病斑となり、暗灰色のかびを生ずる。ひどく侵されると早く落葉する。7〜8月から収穫期にかけて発生が多い。 |
あずき
(Adzuki bean) |
病害 |
褐紋病 |
Phyllosticta phaseolina |
Leaf spot |
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葉を侵し、本葉数枚のころから収穫期まで発生する。初め葉に暗褐色の小斑点を生じ、しだいに拡大し、円形に近くなり周縁は幅広い褐色の輪紋を有する。古い病斑は中心部から淡褐色になり、表面には黒色小粒点を生ずる。雨湿にあうと病斑は容易に破れる。 |
いんげん
(Kindney bean) |
病害 |
炭そ病 |
Colletotrichum lindemuthianum |
Anthracnose |
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いんげんの病害中もっとも被害が大きい。生育期間を通じ発生し、莢や茎を侵す。葉では葉脈と葉柄に発生し、被害葉は萎縮して奇形となり、莢では茶褐色、円形の中央部の陥入した病斑を生じ、はなはだしい時は子実まで侵す。初夏と初秋の雨の多い時に激しくまんえんする。 |
いんげん
(Kindney bean) |
病害 |
角斑病 |
Phaeoisariopsis griseola |
Angular leafspot |
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生育後期に発生が多い。葉では葉脈に沿って角形の病斑を形成し、表面は黄褐〜赤褐色で大きさは5〜10mmぐらいで、裏面は赤褐〜黒褐色で黒色短毛状のかびが密生している。莢に発病すると黒褐色、径10mmぐらいの黒色のかびの密生した円形の病斑を形成する。 |
まめ類 |
病害 |
菌核病 |
Sclerotinia sclerotiorum |
Stem rot, Watery soft rot |
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7月中旬〜8月中旬、開花以後に発生することが多い。病原菌は主に花後の枯死した花弁から侵入し、莢、葉、葉柄などを次々に侵す。侵入部位は褐色水浸状となり、やがて白色綿状のカビを生じ、病斑部は灰白色となってその上に黒色のネズミ糞状の菌核を多数つくる。 |
そらまめ
(Broad bean) |
病害 |
赤色斑点病(チョコレート斑点病) |
Botrytis fabae |
Chocolate or red spot |
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葉にもっとも多く発生し、表面や裏面に、はじめ赤褐色〜濃紅褐色の小さい斑点ができ、大きくなるにつれて内部は淡褐色となりくぼんでくる。病斑は円形のことが多い。葉柄、茎、莢にも発病する。茎では表面的な病斑で普通条斑となり、のちに表皮が破れて割れ目ができる。 |
らっかせい
(Peanut) |
病害 |
黒渋病 |
Mycospaerella berkeleyi |
Leaf spot |
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葉、葉柄、茎に発生する。はじめ褐色、円形の1〜5mm大の病斑を作る。のちに病斑は黒褐色になり裏面に小さい黒点が同心円状に形成される。発生の多いときは癒合して不整形となり、枯死、落葉する。高温では湿気の多いときに発生が多い。 |
らっかせい
(Peanut) |
病害 |
褐斑病 |
Mycospaerella arachidis |
Brown leaf spot |
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葉では5〜10mm、円形、淡褐色の病斑を生じのち表面は赤褐〜暗褐色、裏面は黒褐〜褐色となり、病斑の周囲に淡褐色、暈ができる。ひどくなると枯死、落葉する。一般的には黒渋病とよく似た病徴になる。 |
えんどう
(Garden pea) |
病害 |
うどんこ病 |
Erysiphe pisi |
Powdery mildew |
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おもに葉に発生するが、茎、莢にも発生する。はじめ白いかびのはえた小斑点ができ、拡大して全面うどんこをふりかけたようになる。のちにこの上に小黒点を生ずる。4,5月ごろから成熟期にかけて発生し、収穫期には被害がはなはだしい。発病温度10℃以上。 |