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ばれいしょ(Potato)

【病害】ばれいしょに発生する病害は40種程度あるが、もっとも被害の大きな病害は疫病である。ウイルス病も被害の大きい病害で20〜30%減収することも珍しくない。このほか夏疫病、軟腐病、青枯病が目立つ。いもに発生する病害には、そうか病、炭そ病、軟腐病、黒あざ病、紫紋羽病、褐色心腐病、粉状そうか病などがある。貯蔵前に消毒すれば黒あざ病、そうか病、軟腐病、炭そ病などに有効である。圃場では薬剤散布の対象になる病害は、疫病、夏疫病が主体である。ウイルス病は、ウイルスの種類によりさまざまな症状を示すが、いずれもアブラムシより伝播されるので、アブラムシの防除を徹底する。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
ばれいしょ 病害 疫病 Phytophthora infestans Late blight, Blight
photo 発病適温20℃前後。おもに病いもで越年し、罹病いもを植えると、まずその茎葉を侵し、伝染源となる。初め葉に不規則な黄色の小斑点を生じ、のちに拡大して褐色となり、白いかびを生じる。葉柄、茎では全体黒変し、腐敗して悪臭をだす。開花期ごろに激発するので収量におよぼす影響が大きい。また貯蔵中にも発生して大害をなす。
ばれいしょ 病害 夏疫病 Alternaria solani Early blight
 疫病に比べると被害は少ないが、裁培の盛期や高温多湿時に多発して、かなりの害がでる。葉に直径6〜10mmぐらいの円形または楕円形の黒褐色の病斑ができ、表面にはっきりした同心輪紋が現れる。病斑の多いときは葉が枯れ湿気の多いときは黒いかびが生える。
ばれいしょ 病害 軟腐病 Erwinia carotovora subsp.carotovora Bacterial soft rot
photo 野菜類の軟腐病と同様な病害で、ときに大減収することがある。とくに収穫期が近ずいて雨の多いときに被害が多い。地際部から侵され、後、いもも腐る。収穫後貯蔵中の腐敗も多い。
ばれいしょ 病害 そうか病 Streptomyces scabies Scab
 発生源は土壌中に存在する菌であるが、罹病いもが本菌の土壌混入に関与する。いもの表面に淡褐〜灰褐色で周縁がもり上り、中央部が凹陥したあばた状、径4.5mm、深さ2、3mmほどの円形病斑を生ずる。いもの肥大初期に激発すると、肥大が妨げられる。
ばれいしょ 病害 粉状そうか病 Spongospora subterranea Powdery scab
photo 粉状そうか病は、いもの収穫末期になると病斑部の火ぶくれ状の表皮に割れ目を生じ、この表皮が破れると内部から褐色の粉がでてくる。

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