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ちゃ(Tea)

【害虫】茶の害虫で経済上特に被害の大きいのは、カンザワハダニ、カイガラムシ類、ハマキムシ類などである。ほとんどの害虫に有機燐剤が使われているが、茶の摘採時期の関係から、毒性および薬臭が残らないよう濃度、使用時期、使用回数を導守しなければならない。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
ちゃ 害虫 チャノミドリヒメヨコバイ 半翅目 Empoasca onukii Tea green leafhopper
photo 茶の株内で成虫態のまま越冬し、成幼虫ともに芽を吸害し、臣に2番茶に大害を与える。成虫は体長2.5mmぐらいの淡緑色のウンカで、芽や若菜の葉柄の組織内へ1粒づつ産卵する。幼虫は成虫に似ていて翅がなく、汁液を吸うので、新葉に汚褐緑色の吸収痕ができ、内部が褐変硬化するので、新芽がなくなる。
ちゃ 害虫 ウスミドリメクラガメ(コミドリメクラカメムシ) 半翅目 Lygocoris spinolai Pale green plant bug
 年3回発生。成虫、幼虫ともに茶芽の芯葉を吸汁し、吸汁痕は赤褐色斑点、後丸い穴があく。発芽期に加害されると収穫皆無となる。1番、2番茶期に被害が多い。りんご、ぶどう、なす、きゅうり、すいか、きく科植物なども加害する。
ちゃ 害虫 クワシロカイガラムシ 半翅目 Pseudaulacapis pentagona White peach scale
photo 年3世代。5月上旬〜下旬にかけふ化した幼虫は、枝幹の適当な所をもとめ、定着する。直射日光と通風を嫌い、枝葉の繁茂した所に集る。7〜8年の幼茶樹、窒素過多の成木園に多い。第2世代幼虫は7月上〜下旬、第3世代は8月中〜9月中旬に発生する。
ちゃ 害虫 チャドクガ リン翅目 Euproctis pseudoconspersa Tea tussock moth
photo 年2回発生し、葉を暴食する。幼虫ははじめ葉裏に群棲して食害するが、間もなく数群に分かれ、頭を揃えて葉の先端から葉柄まで食害する。幼虫は直射日光を嫌う。1番茶の収穫前後および3番茶摘採前後の8月ごろ盛んに加害する。
ちゃ 害虫 ハマキガ類 リン翅目   Leafrollers
ちゃ 害虫  ○チャハマキ   Homona magnanima Oriental tea tortrix
photo 〔チャハマキ〕年4世代、若令幼虫のときから硬い葉を綴って食害し、食痕も粗い。小面積に集団発生し、かんきつ、かき、つばきなども加害する。
ちゃ 害虫  ○チャノコカクモンハマキ   Adoxophyes sp. Smaller tea tortrix
 〔チャノコカクモンハマキ〕年4〜6回の発生、幼虫で巻葉内で越冬する。おもに新葉を食害するが、発生がはなはだしい場合は全葉が綴られ被害葉は枯れ上がる。とくに2〜3番茶期の被害が著しい。
ちゃ 害虫  ○チャノホソガ(チャノサンカクハマキ)   Caloptilia theivora Tea leafroller
 〔チャノサンカクハマキ〕年5〜6回の発生、蛹で越冬する。幼虫が新葉の先端を裏面に半折して三角形に曲げ、その中で葉を食害する。1〜2番茶期の被害が多い。
ちゃ 害虫 カンザワハダニ ダニ目 Tetranychus kanzawai Kanzawa spider mite
photo 陽当りのよい地面近くの葉裏で越冬し、3月上旬に移動をはじめ産卵する。発芽、展葉すると新葉に移って加害する。晩霜後は必然的に多発し、被害ははなはだしい。また覆土園は露天園より発生が多い。
ちゃ 害虫 チャノキイロアザミウマ アザミウマ目 Scirtothrips dorsalis Yellow tea thrips
photo 越冬は成虫で行う。芽の中、葉裏に棲息し、4月上旬新葉が開きはじめると、その葉裏に1粒ずつ産卵する。5〜6月までは一斉に発生するが、その後は世代の重なりが見られる。6〜8月にかけてもっとも多く、秋に大発生することもある。

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