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うめ(Japanese apricot)

【害虫】うめの害虫は多種にわたるが、主要害虫としては新葉を加害するアブラムシ類、そのほか樹幹に寄生するカイガラムシ類、その他ケムシ類、ハマキムシ類などである。

作物 病害虫 病害虫名 学名 英名
  発生と生態
うめ 害虫 アブラムシ類 半翅目   Aphids
photo モモアカアブラムシは主として春期、展葉中の新葉に寄生し葉を巻縮させる。モモコフキアブラムシは葉うら、葉脈にそって寄生する。寄生を受けた葉は軽く縮葉し、白粉で汚れる。また下葉はすす病で汚れる。ハスクビレアブラムシは新梢の若い茎に群生して寄生する。
   ○モモアカアブラムシ   Myzus persicae Green peach aphid
 越冬卵は早春にふ化して新芽に寄生する。体色は有翅は暗緑色腹背面に暗色の大きな斑紋がある。無翅胎生雌虫はトックリ状緑色〜赤色。
   ○モモコフキアブラムシ   Hyalopterus arundinis Mealy plum aphid
photo 越冬卵は春期にふ化し葉裏にのみ寄生し寄生された葉はやや縮葉してあつぼったくなる。体色は黄緑色であるが、綿絮物の白粉で汚される。体色は有翅は緑色、無翅は黄緑色で背面に2本の緑色の縦線があり白粉を密に装う。
   ○ハスクビレアブラムシ   Rhopalosiphum nymphaeae Water lily aphid
 おもに新梢の枝に群生する。体色は無性胎生雌虫は赤褐色体長2mmほどで体は肥大し短楕円形、白色のろう物質をうすく装う。有翅胎生雌虫は暗褐色、体長1.8ミリ
うめ 害虫 ウメシロカイガラムシ 半翅目 Pesudaulacaspis prunicola  
 枝や幹にうろこのような円形白色の雌が寄生し、枝の下方に白粉をふきつけたように雄のウメシロカイガラムシが集団で寄生する。寄生が多いと樹勢が衰え、小枝は枯死する。雌の介殻は灰白色または灰褐色、偏平で円形または楕円形で径約2mmである。殻点は淡黄色または赤褐色、種右往よりやや一方に片寄っている。殻下の虫体は淡黄色または橙黄色の洋なし形である。
うめ 害虫 オビカレハ(ウメケムシ) リン翅目 Malacosoma neustria testacea Tent caterpiller
 春先、ふ化した幼虫は新芽に灰色の糸を張って群生してこれを食害する。成長するにつれて枝間に灰白色の天幕状の巣を張り、この中にいて主として夜間出て葉を食害する。中令以降は昼間でも摂食活動を行う。1年1回の発生。卵で越冬し、ふ化は3月上旬〜4月にわたるが普通は3月中下旬である。
うめ 害虫 コスカシバ リン翅目 Conopia hector Cherry treeborer
 ふ化幼虫は幹や枝の皮目、木の裂け目、前年の被害痕から食入して形成層を食害するため、食入孔から小さな褐色の粉のような糞を排出する。うめの場合は樹脂が強く流れ出る。年1回の発生で幼虫は寒地では食害痕内にまゆをつくって休眠するが、暖地では冬でも休眠せずに少しずつ食害をつづける。盛んに食害を始めるのは3月中、下旬頃からで新しい虫糞が排出されだす。

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